【伝説の通販バイブル】はじめに

売上1億円を突破できない経営者の共通点

本書は、通販ビジネスを年商1億円以上にしたい経営者もしくは担当者の方向けに、億超えを達成する方法論を解説したバイブルです。

私は20年以上、通販ビジネスに携わっており、多くの企業で通販売上を1億円以上に押し上げるコンサルティングをし、成功させてきました。

その指導の過程で、売上に困っている通販会社のオーナーには、ある共通点が存在することに気付きました。その共通点とは、流行のダイレクトレスポンスマーケティングだけに依存しているということです。

例えば、動画集客や、スマートフォン集客のように、最初からコストがかかってしまう流行の集客手法に手を出し、動画の編集や新規サイトの運営、広告などに多額の費用を投下してしまうのです。

私は決して、ダイレクトレスポンスマーケティングが間違っていると言っているわけではありません。しかし、それは売上を最速で上げるためには適切ではありません。

通販ビジネスは、流行の手法だけに目を向けていたのでは成功しません。一番大切なことは、マーケティングのもっと大枠の全体設計図を熟考し、正しいステップと正しい順番の打ち手を踏むことです。

これができると、ダイレクトレスポンスマーケィングという戦略も絶大な効果を生み出す武器へと変貌を遂げるのです。つまり、もしも今、あなたが売上に困っているのであれば、、、まず知らなければいけないのは、通販ビジネスの全体設計図(通販ビジネスコンパス)なのです。

全体設計図は、図表0-1で示したように、マーケティングα左側とマーケティングβ右側に分かれます。

通販のマーケティングαとマーケティングβという表現は、私が考察したものですが、本書の中で何度も出てきますので、ここでしっかり頭に入れてください。先ほど申し上げたダイレクトレスポンスマーケティングは、マーケティングαに該当します。

本書は、流行に左右されない、全体設計図のマーケティングβを中心に展開します。

 

年商1億円を突破できる会社とできない会社

売上1億円もしくは10億円でも、それを実現できるかどうかは、この全体設計図を知っているかどうかに尽きます。

私が一部上場の通販会社で働いていた時に発見したのですが、年商10億円を突破している通販会社と年商100億円を突破している通販会社では、その全体設計図におけるマーケティングβの構造は同じことが多かった。

しかし、年商1億円を突破していない通販会社と年商10億円を突破している通販会社の構造は全く異なります。通販業界に携わっている経営者や担当者のスキルやノウハウにはそんなに違いがないのに、年商100倍以上の差が発生していることに疑問を持っていました。

その後わかったのは、年商1億円を突破していない通販会社には、ちまたで語られている通販の成功ノウハウ、言い換えるとマーケティングαのみにフォーカスしているため、マーケティングβの土台がない企業が多いということでした。

 

本書で紹介するメソッドの成り立ち

実は、上記で指摘した違いは、私が一部上場企業の通販会社に勤務していた時には、全く意識することもなく、本当の意味での重要性に気づくことがありませんでした。

なぜなら、諸先輩型が仕組み化や組織化をしてきた恩恵の中で働いてたために、そのありがたさに気がつかなかったのです。

10億円を稼ぐ通販ビジネスはここが違うと気づいたのは、ベンチャーの通販会社に入ってからのことでした。当たり前ですが、ベンチャーでは仕組み化や組織化もされていませんので、意図ことでいうと、無駄が多いのです。1つのことを共有できていないため、業務遂行にも差が生まれるわけです。

私は、そのベンチャーで通販ビジネスに必要なマネジメントとは何かを考え、経営戦略やマーケティングに携わっていました。その中で、年商レベルで100倍以上の差がある理由について体系化したものを本書で解説します。

10億も通販ビジネスを科学的に構築する構造としては、次の通りです。

通販ビジネスを俯瞰するとマーケティングαとマーケティングβがあり。本書は売上アップのための科学的なステップを示すためのマーケティングβにフォーカスしています。

マーケティングβの売上は、さらに数量×単価×回数に分解することができ、数量×単価×回数の組み合わせをベルトコンベア理論と本書では定義します。

また構造的には、ベルトコンベア理論は、①原理原則+②戦略+③戦術から成り立っており、特に②戦略には、6ステップがファネル化になっているのです。

6ステップ方の中でもLTV障害顧客価値と商品企画のステップが売上を大きく左右するため、ベルトコンベア理論そのものとして考えても問題はありません。

また、ゼロからスタートして通販ビジネスを億超えするためには、原理原則の5つの手順①事業計画②売れる商品企画③テスト販売④販売サイト・広告運用⑤リピートシステムをクリアすると、6ステップ法がさらに強固になりレバレッジがかかります。

 

ベルトコンベア理論とは

ベルトコンベア理論とは、1つの流れに沿って通販ビジネスの仕組みを構築してけば、自然に売上を上げることができるという通販のロールモデルであり、具体的には、6ステップ法のLTV(顧客生涯価値)、商品企画の2つのカテゴリーの構築法を前述したようにベルトコンベア理論と呼んでいます。

6ステップ法とは、図表0-2にあるように、LTVC、商品企画、決済・システム、在庫・物流、セールス・コールセンター、集客・サービスの6つのパートに分解されます。

6ステップ法に構築する際には、下位概念の集客・サービスから設計してはいけません。戦略的に構築するためには、上位概念のLTVから設計する必要があります。

これから通販ビジネスをリアルにつぐ売上の第二の柱として立ち上げる場合でも、6ステップ法は有効です。この手順を無視すると、通販ビジネスで失敗する確率が高く、リスクが伴います。

これらについては、本書の第1章で詳しく解説します。

 

他社をモデリングしてもうまくいかない理由

他社の成功事例をモデリング(ビジネスのコンセプトやプロセスを具体化すること)してもうまくいかない、、、あなたは、こんな経験をしたことはありませんか。

ベルトコンベア理論を正しく理解しないと、他社をモデリングしても同じような効果が生まれないのです。

あなたもお客様という立場で、通販を利用することが多いと思います。だから、自分は通販の仕組みを知っていると思っていますし、他社を模倣することは簡単だと考えます。

しかしながら、他社で成功しているプロモーションを同じように、モデリングしても、自分たちの通販ビジネスではうまく行かないのです。

これはモデリングの順番が違うのと戦術飲みをモデリングしているためです。通販ビジネスの醍醐味でもある、模倣の順番や方法を間違うと、全く違う結果になります。(ここがまた面白い部分なのですが)

これが通販で売上アップができず、仕組みで売上が構築できない最大の理由なのです。

まずはベルトコンベア理論の概念を正しく理解して、あなたのリソースの弱点を底上げする必要があることを認識してください。

 

本書の後世について

さて、ここで本書の構成を簡単にご説明しましょう。

第1章は全体設計図のマーケティングβに該当する6ステップ法を1つ1つのステップごとに詳細に解説します。

第二章は、事業戦略の策定に関して具体的に説明します。

続いて第三章では、マーケティングβの売上を3つの掛け算に分解することで、ファン層の拡大につなげる方法を説明します。3つの掛け算の鍵は顧客の深層真理にフォーカスすることです。

第4章は、売上を3つの掛け算に分解する最初のポイントである1回目から2回目のリピート率の向上について説明します。そのためには、コンセプトが一貫した全体設計図から打ち手を考えることが重要です。

第5章は、大手通販会社が行っているサービス面での価値の付け方などを学びます。

最後のだい6章では、通販ビジネスは、売上や利益の追求だけでなく、資産を形成できることを説明します。顧客リストこそが、最大の売りになります。

それでは、順を追って説明していきます。最後までお付き合いください。

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