完了【伝説の通販バイブル】第6章 通販ビジネスのバイアウト(利益から資産へ)

経営者の才能に依存せず、通販システムを使用すること

ここで通販システムとは、通販向けのパッケージソフトではありません。小資本で売上アップを作るための全体設計図を指します。通販システムは、向こう3年間の事業計画書を作成し、その中で通販の全体設計図を設置し、ビジネスの肝を1つずつ運用し検証を繰り返すという、ビジネスを科学的に構築する場こそが、通販システムだと思っています。

通販をしているが、年商で億を超えていない、億は突破しているが経営者の感性で売上アップをしてきたので科学的にメカニズムが解剖されていない、などといった会社に参考になると思います。

新規企業は5年で15%しか生き残れないという統計数値が発表されています。通販ビジネスも経営者が会社の年商規模には合わない通販システムを用いて経営していただけであることがあります。

なお、通販ビジネス撤退の理由は以下の6つがあげられます。

1.戦略がない

2.過剰に投資しすぎている

3.通販で購入する理由がない

4.販促が悪い

5.仕組化と組織化ができていない

6.商品が良いと思い込んでいる

つまり、倒産を回避して売上を伸ばすためには、通販システムを変える必要がありますが、その辺りは世間一般には知られていません。数年は順調そうに見えた会社が突然消滅するのも同じ理由です。(特に売上アップの通販会社が資金繰りに困難になるケースが多いのです)。

「通販システム」を変えるだけで、危機から逃れる可能です。それではその通販システムが何かを説明しましょう。

通販システムとはステップの集合体であり、ステップを構築するためには、ファネル(ろうと)化する必要があります。(本書では6ステップで1つの集合体を形成しています)。

これを2つに分けて詳しく説明すると、

<STEP1>

マーケティングβの売上は、6ステップの集合体から構成されます。

通販会社の経営には数百とか数千のテクニックが存在しており、そのテクニックは、書籍や教材やセミナーで学ぶことができます。本書では、マーケティングβとして位置づけしました。

ZやFの法則や1・3・2の法則、年間LTVなどのテクニックがパーツとなります。

そして、そのテクニックのパーツをバランスよくまとめてステップを構築します。バランスよくがポイントです。多くの経営者は、得意分野があり、起業しているので、強みと弱みが極端なケースが多いです。通販ビジネスは桶の理論と同じでボトルネックから水が流れて行きます。(制約条件理論)。

<STEP2>

売上規模にかかわらず、マーケティングβの6ステップ法のパーツは同じです。年商1億円、3億円、10億円、100億円、600億円では、売上の段階で通販システムが全て異なります。パーツが同じでも、組み合わせの太さが違うのです。

数多くの人が全く同じテクニックを学んでも、結果が大きく異なるのは、それが原因です。そのため、あまたがテクニックを学び続けても思うように売上や収入を伸ばせていなくても、決してあなたは悪くありません。ただ、そられをまとめてメソッド化し、システム化する方法を学んでいないだけです。

通販ビジネスの解像図を1枚にまとめると全体設計図があり、その中にマーケティングαとマーケティングβがあります。そのマーケティングβの売上を分解するステップとして6ステップ法が存在することをお伝えしてきました。

その6ステップ法の中でも、2つのステップで構成されているLTVと商品企画のベルトコンベア理論が資産価値を最大化にする通販ビジネスになる肝であることも語りました。

戦略を実行するためには、原理原則の手順が5つあり、この5つをクリアしないとそもそも売れる通販ビジネスとしては成立しないのです。

そしてこの6ステップ法の150個の打ち手を実装することで、より戦略が強固になる戦術があるのです。その150個の打ち手は第一章で前述した通りです。

打ち手は戦術ですので、たくさんのテストができればできるほど、強固な打ち手になります。例えるなら、椅子は四本の脚で安定性を確保できますが、三本の脚では不安定さは残ります。

通販の全体戦略は、6ステップ法で構築されています。その戦略の中に打ち手が全て存在するのです。この打ち手は時代とともに薄れることもありますが、一般化されたレベルでの戦術なので導入することをおすすめします。

通販の仕組みは、ボトルネックの制約理論の通り、6ステップ法の板の木片は、一枚の板のみがどれだけ長くても、一番短い部分から水は溢れ出し、結果的には、水嵩は一番短い板の高さまでとなる、という考え方なので、苦手な分野でも最低限の打ち手は、クリアしないと結果的には売上アップはありません。

 

通販のレバレッジの掛け方

通販ビジネスは科学的に売上をあげるための戦略であると言いました。通販を実務で運営していて、更なるメリットを感じるのは、自動化したページや業務フローによって、レバレッジが効くことです。

レバレッジとはテコの原理のことで、小さな力で大きなものを動かすことです。店舗販売ではひとりの販売員につき一度に接客できるお客様は1組です。しかし、インターネット通販の場合、接客できるお客様の数に制限はありません。接客するのは、作り込まれた商品ページと自動化された受注後の業務フローです。

効率化と自動化を行い、一人につき、あげられる利益を最大化することがネットショップ運営のうまみの一つと言ってもよいでしょう。特に粗利の少ない業務形態の場合、売上にかかるコストを抑えるためには、一人あたりの売上高をあげるか、費用構造が高い人件費(外注費)をカットする他ありません。

企業の本質はヒトであるということを考えると、内部の人件費カットは極力避けなければなりません。そこで一人あたりの売上をあげるのが最重要課題となります。少ないコストで大きな利益をあげる、レバレッジを意識したインターネット通販の実務運営は、今後、特に重要な考え方だといえます。

具体的な実務の効率化とは、6ステップ法の中の在庫・物流のステップになります。別の言い方をすると、コンセプトを届けるということになります。発送メールを自動化するのは、受注業務の自動化と同様、目視や手作業によるものだとミスが多くなり時間もかかるというのが最大の理由です。

発送メールに「お荷物番号」を差し込んでご連絡するわけですが、発送個数が多くなるとこの作業が非常に煩雑になります。

初期の立ち上げ時は、運送会社への最終引き渡しが終わったあとに出てくる出荷伝票リストを印刷して、そこに印字してある伝票番号を順番に手打ちで入力し、発送メールを送っていました。

目視して手打ちするので当然ミスを起こりますし、時間もかなりかかります。大体100件くらいの発送メールを送るのに外注2名で20〜30分はかかる作業量になります。一人あたりの時間をたすと、1時間以上費やしていたことになります。この1時間あれば戦略的な思考として何ができるでしょう。このような時間削減による時短は新しい価値の創出という視点でも有効です。より効率的化を図るため、より単価を下げるという視点がアイデアを生んでくれます。

他にも実務レベルに落とし込むと、受注業務の自動化、在庫状況の連動、顧客の一元管理などがあります。

全体設計図の6つのステップにそれぞれレバレッジがかかると、こんな試算になります。1.1 1.1 1.1 1.1 1.1 1.1 1.1 1.77倍

もし、各ステップに10%の効果があったとすると、1.77倍も全体としてレバレッジが発生したことになります。こうした急成長の売上カーブ、売上数値を経営者として達成したいと思いませんか。

通販ビジネスが、科学的に売上アップが可能な理由として、6ステップ法が全体に影響を及ぼすことを肝に銘じておいてください。

これは違う側面から説明すると、1箇所の修正箇所だけでは通販ビジネスは大きく変化しないという意味にもなります。致命的な手順や順番が違えば、売上アップではなくダウンになります。小さな改善の積み重ねが重要だと言えます。

通販ビジネスでの価値の高め方

300億を突破した通販会社の多くは、売却を選択しているケースが多いです。通販ビジネスの最大の利点はビジネスモデルが構築されているので、売却しやすいことです。また顧客リストが資産となるので非常にストック型モデルとして良いと思われます。

通販会社は、ゼロから3億円ぐらいまでが一番大変な時期(先行投資のお金がかかる)なので、このあたりの通販会社を購入して一気に売上を10億円→30億円→50億円とあげていく経営もあります。

通販ビジネスは、今までにお話した通り、顧客の勾配履歴を数値化することにより顧客との関係性の絆を強くし、新しく出会ったお客様と永くお付き合いをすることで、結果として売上が計算できる販売形態です。

顧客資産は、企業に長期に辺り継続的なキャッシュフローを生み出す固定資産と考えてもおかしくはありません。

通販事業をM&Aする場合の売り手と買い手のメリットをいかに挙げて起きます。

<売り手のメリット>

・従業員の雇用を維持できる

・後継者問題が解決する

・有力なグループの傘下で、安定的・効率的な事業経営ができる

・創業者利益を獲得できる

・借入金の個人保証や担保を解消できる

<買い手のメリット>

・会員ベースを獲得できる

・特徴のある商材や商材開発力を獲得できる

・集客力のあるメディアを獲得できる

・事業基盤の拡大によりスケールメリットを享受できる

・ビジネスモデル化され収益が読みやすい

 

通販はビジネスモデルが明確なので、売上と利益の見込みが立てやすく、会社そのものを高く売却することが可能です。つまりは、売上や利益の側面から資産価値と変容するのです。

価値を高める一番の近道は一貫性です。ブランドの一貫性は、商品だけではなく、企業にも使えます。そのためには、ポジションの確保(リポジショニング)・アイデンティティの強化が不可欠です。

ビジネスモデルを改めて定義すると、利益を生み出す仕組みのことを指します。通販ビジネスは、バックエンド商品から組み立てることで、商品やサービスに至るまで一貫性を保つことができるのです。

つまり、通販の価値をあげるものは、価値を創造し、顧客に対して伝達する仕組みと言っても過言ではありません。

・顧客への価値提案

・収益構造(バックエンドモデル)

・経営資源

・プロセス(効果的に機能させる仕組み)

この4つの完成度がより高い価値を生み出します。

1つ目の顧客への価値提供について、もう少し通販的視点から説明します。

消費者は二度評価すると言われています。

一度目の評価である「買う前の評価」のモデルを考えます。消費者はどのように「初回購入」に至るのでしょうか。商品の力はこの段階で発揮されます。商品力は、買う前に欲しいと思わせる力、商品企画のコンセプトの力となります。

このコンセプトは商品のパッケージや広告を通じて顧客に伝達されるわけです。そして発売してしばらくすると購入者にクチコミによってもさらに伝達されていくわけです。それを認知した消費者は、自分のニーズを満たしてくれるものだと判断すると、その商品やサービスに魅力を感じて期待を抱くようになります。この期待が発生した状態が、「その商品やサービスが欲しい」という状態です。このメカニズムを理解した上で価値の提供をしないと、全く共感が生まれないのです。

そして、二度目の評価が、「購入した後の評価」になります。それは再購入に関わる最も重要な評価となります。

ではどうやって再購入に至るのかを考えてみましょう。その鍵は、商品のパワー(パフォーマンス力)が握っています。商品のパワーは、購入者が商品を使用することでの評価になります。

その評価が期待値を超えているかどうかによって、再購入するかどうかが決定付けられます。商品コンセプトが明確であり、商品コンセプトの顧客に対して受容性が明らかになっていることが不可欠です。

 

通販ビジネス羅針盤の考え方を1枚にマッピングする

通販ビジネスを考える上でとても重要なプロセス視点があります。特にゼロからアプローチして億を突破するための戦略構築法の視点です(図表6−2)。

図表6−2の左側は、戦術で具体的な打ち手のPDCA(仕事をどのような家庭で回せば効率よく業務を行えるようになるのかという理論)を、右側には、通販ビジネスの戦略プロセスを示しています。

通販をゼロから立ち上げる際、多くの経営者はまず、商品を誰に売ろうかと考えます。このアプローチだと、ほとんど失敗に終わります。

理由は、プロダクトアウト(お客様ではなく、企業側の考えを優先させる方法)の考え方をしていては、お客様の問題を解決する商品やサービスを提供するという本質を見失うからです。

私が考案したR7マッピング法の全体設計図は、顧客の欲求を中心に置いています。ではどのように全体設計を構築するかを手順を追って解説します。

物販を単に商品販売と考えると、すぐに限界がきます。単なるモノの販売ではなく、サービスを含む体験価値を提供することで、単価の桁を変える通販ビジネスとなるのです。回答できるまで、手順1から手順5までを徹底的に落とし込んでください。

<手順1>

半径5メートル以内に身内一名に、その人の欲求や悩みを解決するためのヒアリングを実施します。個別具体的な欲求や悩みを炙り出すことができれば、手順2のステップに行きます。

R7マッピング法の真ん中にある欲求に最初にアプローチします。これはペルソナではなく、実在する1名をターゲットに据えることが重要です。

ペルソナでは架空の人物の設定するため、初心者の場合は、施策がうまくいかない場合、なかなか修正することができません・

理由は架空の人物なので、悩みや欲求の洗い出しが浅くなって打ち手がなくなるのです。また。途中でペルソナの人物像も修正したりするので、結果的に、いったい誰の欲求や悩みを解決しているのかを定義できないからです。

身近な人物の属性(性別・年代・ライフスタイルなど)から切り口を見つけ出して分解して質問を設計すると分かりやすいでしょう。

とにかく分解した質問をすることが重要です。また手順4でも必要になるので録音しておくことをお勧めします(録音した音声を文字化するため)。

そうすることで、欲求や悩みが浮き彫りにされて明確になります。また不安が払拭されると、通販としてのターゲットとして売れる商材となる可能性が高くなります。

ちなみに、データ化され、ある程度、お客様を特定できる企業は、上位顧客の5%からヒアリングをしていく方法もあります。

<手順2>

通販ビジネスで大切なのは、キャッチコピー・コンセプト・ストーリーの一貫性になります。これを作成することが最も重要なことになります。

まずコンセプトを作成します。130文字を目安に、他社が言っていない自社の最大の売りに着眼します。

その切り口もいくつかに分解し、ポジショニングを再構築します。R7マッピング法では、リポジショニングと呼んでいます。

コンセプトは一般的に考え方や概念と呼ばれていますが、通販ビジネスの場合、他社が言っていない最大の強みをリポジショニングすることで唯一無二のポジションを引き上げると考えてください。

そして、コンセプトができれば、キャッチコピーを13文字で作成します。作成方法は、インパクトとギャップになります。売れるキャッチコピーは13文字になっています。

最後に、コンセプトを記憶に残るよう組み立てると、ストーリーになります。文字数的には、520文字を目安にします。前述の神話の法則やヒーローズジャーニー(英雄の旅)に基づくことはいうまでもありません。

まとめると、次のようになります。

・13文字キャッチコピー

・130文字コンセプト(キャッチコピーの10倍)

・520文字ストーリー(コンセプト×起承転結の4倍)

この3つを一貫性で繋げることが全体設計上、重要になります。このコンセプトを見つけるための質問事例を紹介します。

1:それはどんな商品・サービスなのか?

2:それはどんな特徴・機能があるのか?

3:それは従来のものや他社のものと、どう違うのか?

4:それを使うと、どんな良いことがあるのか?

5:それを使うと、私の生活(未来)はどう変わるのか?

6:それのリスクやデメリットはなんなのか?

7:それは私にも使えるのか?(合うのか?向いているのか?)

8:他の人(すでに使った人)は、それについてどう言っているのか?

9:専門家は、それについてどう言っているのか?

10:それは、いくらなのか?

11:なぜ、その値段なのか?(なぜ安いのか?なぜ高いのか?)

12:あなたから買わなければいけない(買った方がいい)理由は何か?

13:アフターフォロー(交換・返品・返金保証など)はどうなのか?

14:割引やおまけはあるのか?

15:今すぐ買わなくても良いのではないのか?

16:あなた(売り手)はどんな人なのか?(どんな会社なのか?信用できるのか?)

<手順3>

売れる通販指数でリサーチをします。前述した売れる通販指数2,000を超えているかどうかをチェックします。2,000を突破していたら、コンセプトとキャッチコピーが差別化できていることがわかります。

復習すると、売れる通販指数=売上金額×購入者数÷紹介した人数です。例えば、5名に口頭で紹介した際に。手をあげてくれた2名が購入し、10,000円の売上が上がったとします。そうすると、10,000円×2名÷5名=4,000で、この場合は2,000を超えているのでコンセプトが良いことがわかります。

図表6−3 ターゲットリサーチ(ツール)事例

https://target-search.net/login.php

ポイントは、口頭でまずは、「あたり」をみているわけです。この指数を突破できない場合は、手順2に戻ります。反対にクリアした場合は、1名のターゲットの声の文字起こしをしてください。

実在する1名の声を文字におこし、キーワードをターゲットリサーチ(オリジナルツール名)のツールに入れてお宝キーワード(売れる通販キーワード)になっているかを検証します。

<手順4>

通販ビジネスとして成立するかどうかを確認します。年間LTVは18,000円以上&3回以上で設計します。

実はヒアリングの際に誘導尋問ではなく使用頻度などの「あたり」をつけておくことが重要です。

アパレル通販(総合通販)は、四季という武器を利用して年間LTVを4回構築することができます。この四季の4回を利用した年間LTVに対抗できる手段は定期購入(複数回)です。

リアル店舗で買いにくい商品など、通販に向いているカテゴリーも重要ですが、数値上成立するかどうかも重要なポイントです。

手順3までは口頭でコンセプトや切り口をみてきましたが、手順4は、通販ビジネスとしての精度を高める方法としてオフラインのドライテスト1を実行します。

これはA4・1枚に売れる通販指数に必要なコンセプト・キャッチコピー・ストーリーなどを配置して、実際に、クラウドワークスで100人アンケートを実行していきます。

手順3と同様に口頭ではなく、A4のチラシにステップアップしただけです。これが2,000の指数に届くまでドライテストを実施します。リアルでのテストは1,000枚がひとつの基準になります。ただし、デザイナーを入れて綺麗にするのでは泣く、売れる通販の配置にすることが重要です。

<手順5>

オフラインでのドライテストをクリアしたら、LPを作成し、ネット上でドライテストを実施します。インターネットでドライテスト(オンラインのドライテスト)をする場合には、競合分析と自社のリソースを分解して比較をします。そして。ライバルに想定される商品を事前に購入しリサーチします。R7マッピング法のリサーチとリソースの分解になります。

オンラインをスタートする場合は、一気にライバルたちのモデリング対象になるので、注意が必要です。

この手順1から手順5までは、とても重要です。これで売れるコンセプトと2軸のポジショニングが出来上がります。この戦略の最初に構築することが、スタンダードな「型」、つまりフォーマットになります。

<手順6>

ここからは打ち手のPDCA(仕事をどのよウナ家庭で回せば効率よく業務を行えるようになるかという理論)を回すことになります。オフラインやオンラインの方法がありますが、コストが安く検証がしやすいインターネットをお勧めします。

インターネット広告を出す際には、費用対効果を考える必要があります。その効果測定のための指標を参考までに記述します。

IMP:ウェブサイトに掲載される広告の効果を図る指標の一つで、広告の露出(掲載)回数のこと。サイトに訪問者がおとづれ、広告が1回表示されることを1インプレッションと呼びます。

CTR:PVからのクリック率

→クリック数/PV数

CPA:1アクションあたりの獲得単価

多くの場合、R7マッピング法の反響と結果についてはインターネット広告を実施している企業の意識は高く、検証もできているのですが、その背景に隠れているR7マッピング法の理由の仮説と根拠が本当はとても重要なのです。

人間の心理によって、反響による結果が変わってきます。常に同一の解にはならないのです。よって、常に感覚に依存することなく、A/Bテストを実施してください。

<手順7>

仮説の理由を立てる、そしてA/Bテストを実施して反響をみて、フロントエンドではなくバックエンドまで数値で追いかけることがとても重要です。

よくあるのは、集客とCRMの連携がなされていないので、顧客単価でみたときに儲かっているかどうかわからなくなるケースです。そのためには、1・3・2の法則の中でも、特に最初の1ヶ月間が最も重要な時期です。同じお客様に3回接触し、2回違うオファーを出す、ということになります。

このようにR7マッピング法は、左側は戦術を、右側は戦略を記し、お客様の悩みや欲求を真ん中におくことがとても重要になります。決して数値だけに依存することなく、数値の変化の理由を常にお客様の変化から訂正的に読み解くことも忘れてはいけません。

直面する悩み系を扱うほうが、痛みがあるためニーズがわかりやすいですが、欲求系の方が奥行きも広がります。大切なことは常に全体を見て設計図を考えることからはじめてください。

 

第一章から第六章までのサマリーを最後に説明します。

通販ビジネスを4年で10億円の規模まで科学的に構築するためには、通販のロールモデルを真似ることが最短最速であることを本書ではお伝えしてきました。

通販のロールモデルを真似るためには、まず全体設計図(通販ビジネスコンパス)を理解する必要があります。

全体設計図(通販ビジネスコンパス)は、マーケテイングαとマーケティングβに分かれていますが、あなたが最初に取り組まないといけないことは、マーケティングβであることを本書では説明してきました。理由は売上に直結しているからです。売上をあげることから目を背けてはいけないのです。

2年で億超え、4年で10億円の通販ビジネスを構築するためには、あなたは億超えの解剖図を最初に把握する必要があります。全体設計図という億超え解剖図には3つのステップがあります。

・原理原則

・戦略

・戦術

この億超え解剖図こそ、全体設計図になっているのです。

原理原則の5つのステップ(事業計画書、売れる商品企画、テスト販売、販売サイト/テスト運用、リピートシステム)を手順通りにステップ・バイ・ステップで駆け上がっていくと億超えが見えてきます。その原理原則をベースに戦略が組まれているのですが、その戦略は、マーケティングβの6ステップ法から成り立っているのです。また本書が推奨している戦略は、高付加価値販売モデルとなっています。

マーケティングβの6ステップ法とは

1)LTV

2)商品企画

3)決済・システム

4)在庫・物流

5)セールス・コールセンター

6)集客・サービス(同梱)

の6ステップから成り立っており、その中でもLTVと商品企画の2つを特にベルトコンベア理論と呼んでおり、お客様にあなたの会社の商品やサービスを含めた価値を最大かするメソッドになっています。

ベルトコンベアなので、自動的に進んでいくシステムとして機能させることが重要なのです。そのためには、体験価値を織り交ぜて。無意識にお客様の頭の中にインプットさせる存在まで成長させることが重要です。そのためには、人間の心理的なメカニズムを取り入れて、かつコンセプトをで販売する戦略を組み立てる必要があるのです。

つまり、売上を最大化するためには、一言でいうとどうすごいのかを明確にして、そのコンセプトを届け、伝えていくこと、ファネルで構築していくのです。

マーケティングβの6ステップ法の戦略として、本書では150個の打ち手の戦略をご紹介させていただきましたので、ぜひ実践的に取り組んで欲しいと思っています。

最後にあなたの頭の中を整理するためには、R7マッピング法を使用して、お客様視点で問題解決で何ができるのかという観点から、7個の箱を手書きで埋めていくことをお勧めします。

https://luce-consulting.com/price/

 

おわりに

最後まで本書を読んでいただきありがとうございました。

売れる通販ビジネスの仕組みを構築する上で、最初から科学的に設計する重要性について本書でお伝えしてきました。

ベルトコンベア理論のように1つの流れに沿って仕組みを構築していけば、自然とお客様に支持され、売上をあげることができる体系になっていることを実感していただけば幸いです。

私はよく、こんなことをクライアントに話します。100円のコーヒーとスタバのコーヒーそして、ホテルで飲むコーヒーとの違いはわかりますか。商品のそのものの販売では、100円までの値下げが限界です。しかし、付加価値をつけることで、400円で販売することは可能です。究極的に言えば、世界観と体験価値を共有できたなら、1,000円以上の対価を得ることも可能です。

最初の設計で、商品ありきだと、売上の限界値はすぐにやってきます。お客様に体験し、共感していただく仕組みを構築することは、コンセプトとメッセージの一貫性に尽きます。

ぜひ、通販ビジネスを科学的に構築して、価値を高めるモデルを作ってください。

念押しをさせていただきます。本書を読んだだけでは売上アップはできません。ぜひ、行動してほしいと思っています。通販で大切なことは何かと聞かれたら、通販ビジネスは小売業なので、真摯にお客様と向き合い、言動に一貫性があること、と答えます。また言動に一貫性を持たせるには、何が重要かというと、私自身の方針でもある、緻密な計画・大胆な行動です。

このことは、上場企業からベンチャー企業まで、通販業界に携わる中で、少しでも業界に恩返しをしたいと10億通販塾を主催してからは特に強く思うようになりました。

学生時代から塾の講師をしていた経験や、私の父が自営業ということもあり、サラリーマンとして勤め上げるという観点では、成功することができませんでした。しかし、通販コンサルタントとして、この業界の発展のために少しでも、私が持っている資産やノウハウを委譲したいと切に思っています。

私がサラリーマン時代にマーケティングの教科書として熟読し、通販仲間の中で流行っていた「キキダスマーケティング」の著者とお出会いが独立後にあり、この出版への第一歩が開かれました。

私を鍛えていただいた直属の上司はすでに3名も他界されていますが、本書の骨子の原型になっているDNAを脈々と書籍という形式で引き継げるようにもなりました。その中でもムトウ時代、取締役で上司でもあった、私の大好きなムトウさんとの再開には感謝しております。

 

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