中小企業には中小企業に合った人事制度。当たり前のことのはずですが、これが意外と見当たりません。ちょっと本を読んでみたけど結構難しい。。。
毎年必ず給与が上がるようなベースアップや定期昇給の仕組みができるかというと、これはなかなか難しい。
定年まで年功で上がっていくような等級設定も現実的でない。
第一章 中小企業に最適な人事制度とは
1-1 中小企業に最適な人事制度を構築しよう
人事制度を導入することで魅力ある会社にしていくことができる。定着させるため。
人事制度とは、等級制度、賃金制度、評価制度の3つのこと。それぞれ連動して1つの人事制度になる。メリットは、
①社員が将来を見ることができるようになる
②会社も社員も成長できるようになる
③社員の動機づけにつなげることができる
④同じ方向を向いて仕事ができるようになる
⑤管理者のマネジメント能力を伸ばすことができる
⑥給与・賞与の決め方をつくることができる
⑦同一労働・同一賃金に対応できるようになる
実現するためにはちゃんと運用する事です。制度だけ作っても一つも実現しません。中小企業は、人事制度を運用していく中で次の2つの壁にぶつかって、止まってしまう。
①制度の運用の手間②制度どおりに給与が決められない
いかにゆるくあいまいに出来るかがカギ。目的と意図を明確にして狙ってゆるく、曖昧にして運用していく。硬直化した昇給制度や賞与制度は作らずに、その時の会社や部署の業績によって、給与や賞与が連動するような賃金制度を採り入れます。
等級は細かく設定しないで、おおまかな役割に応じた3段階ぐらいの等級制度にする。
一見、きっちりと決めて、それを社員に示さないと納得性が低くなるのではないか、曖昧なままでは会社に対して不信感が出てしまうのではないかと疑問に思う。それよりも不満に思うのは、上げると言われたにも関わらず、上がらなかった時。期待値を上げて裏切ったときの失望感。
1-2どんな賃金制度を作ればよいのか
比較的大きな企業などを中心に採用されている号棒表です。どのような評価をされたら、〇〇号棒上がって、その場合の昇給額はいくらになる、と明確に示している。
このような表を使うという事は、必ずこの表のとおりに支給できるという事が守られていることが大前提になる。
今期業績は不振でした。昇格させるのは厳しい。しかし昇給表は公表しているので、その通りに昇給させないわけにはいかない。。。。この社員はBにしておこう。頑張った社員のモチベは下がる。お茶を濁すのが大変。
1つの具合的なやり方としては、最初から業績によって金額が変わる給与改定制度を作る。降給もあり得るので、給与改定制度という呼称の方がよい。号棒表のように金額を固定ピッチにせず、上限と下限を設定して、その範囲の中で、ある程度自由に決められる範囲給制度を取る。
がっちり決めてしまうからその表の金額を見て、そんなに上げられないななどという調整が起きてしまう。表に当てはまらない、ということのないようにできるのも、この範囲給制度のよいところ。業績が悪かった時でも、200円でも300円でもいいから評価を反映して昇給させる。
21ページの号棒表のように、5等級の場合は1号棒アップにつき3500円などと固定ピッチを設定していると、そんなに上げららないといって、評価の方を下げてしまうことが起きる。
業績が悪くても、最低限確保できる人件費の中で、しっかりと評価を反映させることができるのが、この範囲給制度です。
1-3中小企業に最適な等級制度とは?
中小企業では、役割等級制度というものを導入する。ミッショングレード制度。
そのほか職能等級制度(アビリティグレード)と職務等級制度(ジョブグレード)がある。
中途採用が基本だか年功序列的な制度はしんどい。また中小企業においては、決められた仕事だけではない働き方が求められるから職務制度も難しい。
中小企業においては、明確にこの仕事でこの給与と決められない。限られた人員の中で、会社におけるいろいろな仕事をしてもらいながら業務に貢献することが求められている。
職能と職務のいいところどりをしたのが役職等級制度。人の能力部分での等級分けと仕事内容での等級分けのいいとこどりをした制度。基本は仕事内容だけど、そこには能力差がある。だからそれも加味しておこう。
1-4評価制度は運用重視でシンプルに
A4一枚評価制度で運用を継続していく。
評価制度は目的を重視することが成功のカギ。
1-5魅力ある会社にするために
賃金制度:範囲給制度
等級制度:役割等級制度
評価制度:A4一枚評価制度
人事制度がある会社かない会社かどちらを選ぶか。
うちでは未経験の場合、S2等級からスタートします。S2等級の役割はこのようになっていて、この時の範囲給は〇〇~〇〇万円です。この等級の評価シートがこれです。ここに期待することがかかれているので、これでよい評価がもらえるようになって、だいたい〇年ぐらいで、上の役割等級に昇格して、〇年後ぐらいにはM等級になれるように頑張ってほしいと思っています。
第二章 同一労働・同一賃金に対応する「役割等級制度」を作ろう
2-1中小企業に最適な役割等級制度を構築しよう
まずは等級制度から作ること。
役割等級制度導入のメリット
①中途採用中心の会社に合わせやすい
②人材育成につなげやすい
③いま現在、頑張って貢献している人を評価しやすい
④社員に将来を見せていきやすい
⑤同一労働・同一賃金に対応できる
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