又吉直樹

又吉直樹、劇場と言う文庫本を手にしてみた!発行部数ってあるの?

ついに2作目となる長編小説『劇場』が2017年5月11日に発売されました。ジャンルは青春恋愛ものです。又吉直樹さん本人は、恋愛ものは初挑戦であり、芥川賞作『火花』が公開される前に手掛けていた作品です。

「新潮」の編集者が寄稿を依頼したのをきっかけに、その才能に注目し、2012年頃には長編小説『劇場』を書き始めていました。又吉直樹さんのデビュー作は『火花』となりましたが、2作目の『劇場』は最初に小説を書いた作品とも言えるでしょう。『劇場』は一体どんな作品なのか?発行部数は?早速調べてみました。

文庫本発行、発行部数は決まっているの?

新作となる『劇場』が3月7日発売の文芸誌『新潮』(新潮社)4月号に掲載され、後に単行本が2017年5月11日に発売されました。誰もが予想しなかった異例の初版30万部で刊行されました。初版で何十万部も刷れる作家は滅多にいません。大物作家くらいかと思います。

2作目にしては、リスクが大きいようですが、週間(初週)の爆発的な売上(6.4万部の売上)を見て、3万部の重版が決まりました。発売から僅かな期間で、累計出版数は33万部です。余談ですが、文庫本が発売される前に『新潮』4月号(新潮社/3月7日発売)の発行部数が4万部でした。

『新潮』の発行部数は通常1万部前後である上、平成以降では過去最多となる記録になりました。長編小説『劇場』がどれほど期待されていたか数字から見ても分かると思います。

文庫本を手にした感想。

『火花』の華々しいデビューを経て、新作『劇場』は世間が待ち望んでいた作品でしょう。内容は、売れない劇作家とその恋人の東京生活を描いた恋愛小説です。今でこそ、ありふれたストーリーのように思いますが、又吉直樹さん独特の表現力が魅力の1つかもしれません。

合う人、合わない人と分かれる癖の強い文体で、抽象的な例えが伝わりにくい所があります。特に若い世代では何が言いたいのか分からなかったり、どこが面白いのか全く分からないなどの意見があります。

そのはず、NHKの番組で、『劇場』の第一稿がボツになるシーンがありました。編集長からは、「恋愛に重きが置かれ過ぎている。主人公の苦悩を掘り下げ、完成度を上げろ」と。それに対し、又吉直樹さんは多くの読者のことを考え「読みやすさ」「分かりやすさ」を意識して、今回のジャンルで随分苦労したと思います。自身が「書きたいこと」と読者に対する「分かりやすさ」。

相反する中で、『劇場』は好みが分かれてしまう作品になったと言わざるを得ません。

まとめ

初週から好調な売り上げを見せた新作『劇場』。前作以上とまでいきませんが、発売を楽しみにしていたファンもいたことでしょう。『新潮』4月号の発行部数から出版社の強い期待が感じられます。若い世代の間では、「共感できない」「よく分からない」という声が目立ちます。

純文学を好む人や年配の方は、『劇場』の良さが分かり、高評価でした。独特の文章から大衆向けというにはハードルが高く、ある程度の人生経験を積めば、この作品を通して、又吉直樹さんが世間に伝えたかったことが見えてくると思います。興味があれば、ぜひ手に取って読んでみると良いでしょう!

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